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財政分析比較表 (その4)
 財政分析比較表に物申すシリーズになってしまっていますが、このネタであと2回エントリする予定です。最後は「ラスパイレス指数」の予定ですので、まさに「ラス前」ということになります。

3 類似団体について
 全国の都市、町村を人口と産業構造で類型化して、同じ区分に入っている団体を「類似団体」といい、財政分析比較表の中でも、類似団体と財政指標の良し悪しを比べています。
 あまり細分化すると、類似団体自体が少なくなって統計的な意義が薄れてしまう恐れもあるのですが、人口と産業構造だけで類似団体とすることには以前から違和感を持っています。実際の自治体における財政需要は、面積が広いとか海や山に囲まれているとか、地勢が大きく左右するところがあるハズです。
 一つひとつ細かくチェックできればよいと思いますが、我が国の国土を考えれば、面積が広くなれば必然的に海や山を抱えることになりますので、人口と産業構造だけではなく、少なくとも面積くらいは加えたほうが良いような気がします。
 それと、平成の大合併後の市町村とこれに参加していない市町村が同じ類型に入るということについても同じように違和感があります。昭和の大合併後50年以上経過して自治体として成熟している市町村に比べて、合併直後の市町村にムダが多いのは当然の話です。
 ということで、類似団体と比較して云々という話はよく耳にしますが、実際には類似といえないような自治体であるにもかかわらず単純に比較したり、また時に一喜一憂するのは、あまり意味のないことだと思っています。
by zaim | 2007-02-12 19:23 | 行財政改革
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